小児がんについて
生まれたときから15歳まで(一般的に小児期)に見られる悪性腫瘍の総称を、小児がんと呼んでいます。
悪性腫瘍は通常は治療しないで放置しておくと、
- 腫瘍が周囲に広がっていきます
- リンパ節や静脈を伝って転移していきます。
- 最終的には生命をおびやかすことになります。
小児がんの対象疾患には、
- 白血病 (急性白血病、慢性白血病) ---- 約3〜4割
- 中枢神経系 (脳腫瘍・脊髄腫瘍) ------ 約2割
- 神経芽腫 (神経芽腫・神経節腫) ------ 約1〜2割
- 悪性リンパ腫 ---------------------- 約1割
- その他
眼腫瘍、骨腫瘍(骨肉腫、ユーイング肉腫など)、軟部組織腫瘍、腎腫瘍(ウイルムス腫瘍など)、肝臓腫瘍(肝芽腫など)、性腺腫瘍、悪性組織球症など、各種悪性固形腫瘍や白血病から組織球の腫瘍まで含まれます。
小児がんで見られる初期症状
小児がんで見られる初期症状は多彩で、どの病気が、どこに、いつ頃、から出現してきて、しかもどの程度進行しているのか、などによって異なってきます。
1) 急性白血病
発熱、リンパ節腫脹、出血、骨痛、食欲不振、体重減少、顔色不良、貧血、頭痛など
2) 脳腫瘍
頭痛、嘔吐(朝に多い)、ものが二重に見える、顔面神経麻痺、けいれんなど
3) 脊髄腫瘍
背骨や背中の痛み、腰痛、便秘、腹痛、歩行障害、しびれなど
4) 神経芽腫
腹部膨満、眼球突出、顔色不良、貧血、慢性下痢など
5) 悪性リンパ腫
リンパ節腫脹、発熱、脾腫、頭痛など